北日本新聞1999年5月8日 土曜日

山田村へ初の I ターン家族

電子メールが縁、定住決意
石橋さん一家4人「自然、人情が魅力」

I ターンの縁結びになったパソコンを前に「豊かな自然と厚い人情があるので決めた」と話す石橋律子さん。左は長女の真紀ちゃん

=山田村小島

I ターンしたのは、医師の石橋修さん(41)、律子さん(37)夫婦と子供二人の四人家族。東京生まれの石橋さんは、滋賀県の大学を卒業後、同県生まれの律子さんと結婚。二年半ほどアメリカ・ボストンで生活し、同村に移るまで高岡市に三年半ほど住んでいた。
山田村を知ったのは、大学時代から始めたパソコンの電子メールがきっかけ。一昨年、同村で開かれた「ふれあい祭」で、メーリングリストを基にした農園作業の参加呼び掛けがあり、石橋さんが応募した。その後も同村清水の「ふれあい農園」を訪れ、季節の野菜作りに通っていた。
律子さんもメールで同村中村、自営、小向敏雄さん(52)、悦子さん夫婦らとやりとりしており、「昨年夏ごろ、豊かな自然と厚い人情がある山田村に住もうと主人と決めた」と話す。
一家は同村小島の村営住宅(個人住宅)に仮住まい中で、律子さんは「この住宅も宅地も電子メールで紹介してもらったり、役場に相談に乗ってもらった(こういう事実は無かった)」という。
杉本同村総務課長は「新築住宅に行くには県道から私有地を通って行かなければならないため、村で取り付け道路を建設した。今後も相談に応じる」と積極的な姿勢を見せる。
長男の憲一(健一)君(九つ)と真紀ちゃん(六つ)は四月から山田小学校の四年生と一年生。教育面について律子さんは「これまで習いごとは一切させていない。やる気がなければどこにいても同じだと主人も私も思っている」と話している。
同村の人口は四月末で537世帯、1990人。

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