級長戸辺神社

富山県南砺市是安(旧東礪波郡城端町是安)にある級長戸辺(しなとべ)神社を訪ねました。祭神は級長戸辺命(しなとべのみこと)。1675 年創建。氏子はなく、創建十村と周辺の崇敬村によって護持されてきました。

由緒によれば、元よりこの土地に不吹堂(ふかんどう)というお堂(?)があったところ、1664 年より南大風が吹いて凶作疫病が続き、村の人たちが合議して神社を創建、奈良県生駒郡龍田の風の神様を勧請したということらしいです。風の猛威を鎮めることを願う神社ですね。風神堂あるいは不吹堂は、富山県の東砺波郡、婦負郡、上新川郡などのフェーン現象の多い地域に分布しているのだそうです。明治維新より不吹堂を改め、今の級長戸辺神社と号したそうです。不吹堂は明治政府に祭神として認めてもらえなかったのでしょうか。
級長とは息長の意味だそうで、社名を改めたことで何を祀り、鎮めたいのかよくわからない神社になってしまいました。でも安易に祭神を天照や大国主などにしなかったあたりに当時の人々の苦心が偲ばれます。

立派な拝殿です。昭和45年造。

こちらは本殿です。昭和59年造。

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