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きれいだなあ。これは虹です。(見れば分かるわい、そんなこと)土日に父の同窓会に行きその帰りに撮った写真です。近くにある車などを写さないようにしたらこんな構図に。(ちなみにエラノールの頭の中は中間試験が終わって試験勉強をしなくていい喜びでいっぱいです。)

※今日のお話※
 ガルムの旅 第三話魔狼の血をひく者
いよいよガルム君の正体に迫ります。
 ケストはニヤニヤと不気味な冷笑を浮かべてガルムを見ていた。ガルムはそんな彼をあの銀色の目でにらんでいた。私は(私=由紀)その場を呆然と見ていた。さっきまで鳴いていた雉やウグイス、カッコウ鳥も全く鳴かなくなっていて木々のざわめきが静寂を語るようだった。
ケストはぱっと見ると若くて周囲の女性が振り向きそうな美貌で髪の毛は茶色だ。
「旅人の姿を借りた少年は魔狼と人間の間に生まれた子、か。」
静寂を破ってケストが言った。
「それどう言うこと?」
訳が分からなくて尋ねた。(読者諸君も由紀ちゃんと同じ状態でしょう)
「俺の父は闇の世界の魔狼で母は人間なんだ。手から緑の光を出したりできるのはそのためさ。あれは魔術だ。」
「闇の世界?」
何のことやらさっぱり。
「ここと違って太陽がない世界さ。代わりに星があるがそれじゃこの世界の晴れた夜ほどの明るさにしかならない。だから闇の世界って言うんだ。そこには人間界にはいない生き物がいる。もちろん人間も何人かいる。魔狼とか、悪魔とか、悪鬼とか、魔術師とか。まあ悪魔、悪鬼って言ってもいろんな種類があるが。」
ケストが解説した。
「お話もいい加減にしろよ。」
ガルムがうんざりした様子で言った。
「そうだな。」
次の瞬間ケストはトンビ(鳶)に変身して飛んでいった。
「ガルムの両親や兄弟はどうしたの?」
「両親は亡くなった。俺は一人っ子だ。今のことは誰にも言うな。俺の正体のことは特はな。」
「言わないよ。」
あんまりガルムの言い方と目つきが怖いのでとっさにそう答えた。
 午後家に親友の山崎赤音(やまざきあかね)と霧島美紀(きりしまみき)が遊びに来た。二人ともかなりガルムの事が気にいったようだった。私がショックだったのはガルムが明日旅立ってしまう事だった。
「えー。明日行っちゃうんだあ。」
「俺は旅人だからしかたないさ。それに近いうちにまた顔をあわせることになるさ。」
「へえ、なら良かった。」
胸をなでおろした。昨日逢ったばかりなのに急にガルムが居なくなるのが寂しくなってしまった。
「由紀ガルムの事好きなんじゃないの?」
赤音がからかい口調で言った。
「え?あ・・・その・・。」
いつもなら笑いながら抗議するのに私の予想外のリアクションに赤音はびっくりしたらしい。
「どうしたんです?」
美紀が尋ねた。美紀はいつだって言葉使いがていねいだ。
「由紀?」
赤音も尋ねた。
「あ、何でもないよ。ハハハ」
私はそう答えてごまかした。ガルムは確かに魔狼の血が混じっていてあの目に何か恐ろしいものを秘めているように思えるかもしれないが午前中のあの出来事以来ガルムと一緒にいるととても安心するし親しみを感じているようにさえ思えた。いや、初めにあった時からほんの少しそう思っていたかもしれない。もしかして私は本当にガルムの事を?
<解説>
ガルムとケストの会話を整理するとガルムは魔狼の父と人間の母の間に生まれた子で闇の世界とは人間や魔狼、悪鬼や悪魔が住む星に照らされた暗い世界、となっております。お分かりかな?それと今回のテーマはガルムの正体だけでなく由紀のガルムへの想いですね。

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あ~、鳶だの狼だのわ、わからん~!

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