2009年1月 5日
2009年明けましておめでとうございます
明けましておめでとうございます。(ほったらかしでしたが)今年もよろしくお願いします。
イージーライダーというものはよく知りませんが、あの男性二人はきっと背が高いんだと思います。バイクは好きです。乗ったことありませんが。しかし、ああいう形のバイクはあまり好きにはなれません。どうしてかというと、手足が長い人は余裕だけど背が低くて短足短腕の人にはちょっと厳しそうだ。
<解説> 自分が小さいからって・・・・・・
2007年9月15日
敬老の日
もうすぐ敬老の日だがもしも敬老の日にお年寄りの方をすっぽがしてしまった場合、あなたならどうするだろうか?エラノールはいい言い訳を思いついた。
「年寄り扱いしたら気を悪くすると思って。」
〈解説〉
しょうもない奴。
2007年3月19日
旅人放浪記 第十九話 春祭その2
俺が一人で祭を楽しんでいると由紀が
「ガルムー」
と言いながらやってきた。よおとあいさつを返すと
「あのショー、見に行かない?」
と悩殺笑顔で言ってきた。こいつ、こうすれば俺が断れないのを見越してやってんじゃねえか・・・ではなく、由紀の事だ、そんな事全く気付いていないんだろう。美しさだけでなく、天性の素晴らしいかわいげまで持つ女を俺は由紀以外に知らない。
「いいぜ。」
と、返事をした。
月に叢雲花に風とはこのことで由紀との楽しいひとときはそう長く続かなかった。うるさいのに出くわしたからだ。
「デート中なのお?」
うるせえよ。お前の方こそデート中だろうがシグ。そう言ってやると例のうるさい女は俺のふくれっ面に尻尾を振りながら悪戯っぽい笑顔を向けてきやがった。
由紀が犬も食わない喧嘩には無関心でショーに魅入り、ファルコンはひたすらおおらかに笑っている。そのうち四人ともショーに魅入っていた。
超人族じゃなきゃあんな真似はできないだろう。超人的とはあれを指すのだ。
このショーは春祭り恒例行事だという。イブ様も春祭りに来ておられる。カトリーナさんと彼女の親友トートさんもいる。レンジャーの専務殺人隊員トート、無口無表情女トートだ。ふたりは同居しているらしい。それにしてもカトリーナさん、そんな無口無表情な人を相手によくそんなに陽気に話せるもんだな。
ついでに言うとコルビに惚れるという変わった趣味をお持ちの方アルタイルが彼女と一緒なのも見えた。
それからジャックという茶髪の男の人がギターを弾きながら歌っているのを聴いた。由紀はとても真剣な顔をしていた。ジャックさんのギターを弾く手を凝視している。
「弾いてみるかい?」
ジャックさんが由紀に訊いた。由紀は少し考えてから頷いた。そういえば以前由紀の家に行った時、彼女の部屋には使い古したギターがあったっけ。
由紀の演奏もなかなかのものだった。共通語の歌だった。由紀が少し哀愁を漂わせているように見えたのは俺だけだろうか?
夜が更けてみんなはしゃぎ疲れ、それぞれ寝に行った。部屋にファルコンがいないと思ったら外でシグと二人きりで何か話しているのが窓から見えた。だからお前の方がデート中だろ、シグ。
<解説>
カトリーナの名前の由来はハリケーンからです。天性の素晴らしいかわいげとは宮崎あおいみたいな感じのやつです。(エラノールは宮崎あおいが好き)
2007年2月10日
旅人放浪記 第十八話 春祭り1
眠たそうに目をこすったりあくびをしたりしながら周りの家を見渡すとすでに住人達は寝ているのが分かる。もう夜中だ。
「そんな眠たそうな顔して歩いてると転んじゃうわよ?」
愛想の良さそうな若い女性の声が聞こえた。振り向くと黒に少し茶色がかった髪を持つ女性が立っていた。(若くて美しいのは超人族なので言うまでもない)ここの住人だろう。
「館に行くんだったら少し道が違うわ、由紀ちゃん。」
眠気をこらえながら歩くうちに道を間違えたらしい。由紀はこんばんはと挨拶をした。
「あ、私はカトリーナ。よろしく。」
女性は少し遅れて自己紹介をした。それから二人は一緒に歩いた。
「コルビに彼氏がいるって本当なんですか?」
由紀が訊いた。
「え?ああ、うちの息子がコルちゃんと仲がいいわ。」
カトリーナは少し笑いながら話した。
「コルちゃん?」
由紀は聞き返した。
「コルビのことよ。」
カトリーナは答えながら左手に少し触れた。
館に着くとまず洗面所に行って顔とジャケットについた血を洗った。部屋に入るとシグとコルビは熟睡中だった。ジャケットを脱いでベットに腰かけた。
「片付いた?」
由紀に気付いたらしいシグが訊いてきた。
「片付いたよ。ごめん、起こしちゃった?」
「いや、たまたま目が覚めただけ。」
シグが答えた。超人族でしかも経験豊かな戦士なら起きても良さそうだが、コルビは寝ている。
「コルビ寝てるの?それとも狸寝入り?」
由紀は尋ねた。
「寝てると思うよ。疲れてたみたいだし。名前忘れたけど強い酒大量に飲んでへべれけになっちゃってさあ、ガルムが殴り倒して無理矢理寝かしつけたんだ。」
由紀は目をぱちくりさせた。
「冗談だって。でも酒を大量に飲んだのは本当。へべれけにはなってないよ。」
シグは面白そうに笑いながら言った。
「おやすみ。」
由紀はすとんと眠りにおちた。シグは大酒のみの指揮官を少し見つめた後また眠りに落ちた。
翌日由紀達は食堂で朝食をとっていた。
ファルコンがテレポートしてやって来た。
「おはよう。」
あいさつする。
「由紀が第四隊に入隊することが決まったらしいよ。入隊には同意するよね?由紀。」
ファルコンが由紀達に言った。由紀は頷いた。ガルムはああそうかと一応は反応し、シグは由紀が気に入っていたらしく由紀が自分と同じ隊に入ってうれしそうだ。コルビは全く反応がなく大した感慨もなさそうに朝食を食べている。由紀はちょっと不安だった。レンジャーと言っても一体何をすればいいのだろうか?
「まだあ?」
二人の若い女性がいる。尋ねたのは白い髪を持つ恐らく超人族の女性。
「まだよ。さっき訊いてからそんなに経ってないわ、メレス。」
答えたのは黒い髪にくりくりした大きな黒い色の目を持つ持つ超人族の女性。メレスと呼ばれた女性は退屈そうにあくびした。
「待ち疲れたよ、エステル。」
メレスが黒い髪の女性に言った。どちらかというとメレスがしっかりとした体つきをしていてエステルの方が少し華奢な体つきをしている。
「まだ?」
メレスが訊いた。
「同じ質問を何回もしないで。」
エステルはうんざりしたように言った。
向こうから一羽のカラスが飛んできた。
「あ、来た!」
メレスはそう言いながら飛び出していった。エステルが追いかける。カラスが地面に着地しながら人の姿に変わった。雪谷の服を着ている。そこへメレスが勢いよく抱きついた。
「あねさん!」
メレスが言う。
「苦しいわ。」
コルビは無表情で言った。エステルは抱きついたりせずに礼儀正しく挨拶した。それから二人は一緒に歩いた。
春のお祭りの準備に人々は忙しく働いていた。仕事のある第一隊以外のレンジャー達も参加している。コルビ達三人も参加することにした。
雪谷の春祭は大盛り上がりだ。大ご馳走に楽しいショー。誰も彼もが楽しんでいる。コルビはアルタイルと楽しみ、ガルムは基本的に単独、シグはファルコンと一緒、そして由紀は女性たちにかわいがられていた。
どうやらカトリーナは女性たちのリーダー格らしい。最年長であるだけでなく、そういう気質があるのだろう。
「ねえ、あれ見に行かない?トート。」
カトリーナが話しかけたのは黒い髪の女性だった。腰に片刃の剣をさしている。その女性は陽気な人ぞろいの雪谷では珍しく無口無表情だ。コルビのように感情を隠しているのではなく感情がもともとないように見える。女性は無表情なまま首肯した。
トートは由紀の視線に気付いて振り向いた。灰色の目にはあまりに喜怒哀楽がなく、一体いつもは何を考えて何をしているのだろうと由紀は疑問に思ったほどだ。少し視線をそらして振り向くとトートは向こうの方に遠ざかっていた。
<解説>
トートって誰かに似てません?
2007年1月 3日
旅人放浪記 第十七話入隊
ところで第四隊の面々はまだコルビと顔をあわせていなかった。
「あれ?コルビ、なんかやつれなかった?」
シグが開口一番言った。
確かにコルビは明らかにやつれていた。それになんとなく疲れた顔をしている。ただ単に疲れているのではなく、悩みごとをかかえていてそれで疲れているような顔だ。
「悩みごとでもあるのかい?」
ファルコンの問いにコルビは
「ほっといて。」
といつもの調子でそっけなく答えた。アルタイルやアルタイルの母は思っていても口に出さなかったが、内心気になっていたかもしれない。
由紀が第四隊に入隊することになった。
「ただし、今から言う仕事をうまくできたらです。」
イブが言った。どの程度の腕なのか楽しみだとでもいうようににこにこ笑っている。
「仕事、ですか?」
由紀が聞き返す。
イブの話によるとその仕事とは雪谷から歩いて少しかかる所に有名な山賊がいて、そいつらを全員始末するというものだ。全部で二十人いるらしい。
「彼女にやらせるんですか?イブ様。かなり腕がたつ奴もいるって話ですけど。」
コルビが言った。由紀にできるか疑問だったのだ。
「ええ。だから由紀にやらせるのです。」
イブにきっぱりと答えられてコルビは反論できなくなっった。
という訳で由紀は愛用のベージュのキャスケット帽をかぶって夕暮れの中を歩いていた。その顔はどこか不安そうだ。
由紀が歩いているのは開けた森の小道だった。由紀は立ち止まった。そして道をはずれて森の中に歩いていき茂みに身を隠した。
そこでしばらく待っていた。
辺りが真っ暗になった頃、山賊たちがやって来た。合計二十人。何人かは手に松明を持っている。
「風使いって知ってるか?」
一人が言った。
「ああ。風を起こしたり切り裂いたりできるんだろ?で、そいつの血を飲んだらその力が手に入るんだってよ。」
風使いの命が狙われる大きな理由は風使いの血を飲むと風使いの力が手に入るという言い伝えがあるからだ。
こんな夜だと松明なしでは由紀も何も見えない、かもしれないが由紀は最近五感と第六感が鋭くなるのを感じんていた。なので夜でたいまつなしでも大丈夫なのだ。
由紀は強い風を起こして松明を消した。
「おい、火ぃつけろ!」
暗い中、ざしゅっ、ざしゅっ、という音が何回か聞こえた。
ようやく灯りがともった頃、五人の男が首をなくしていた。
「ひ・・・ひ・・・」
若い男が恐怖の声を漏らした。
由紀は考えた。まともに戦っても勝てないのは分かるが同じ手が何度も通用するようには思われない。どうすればいい?
「油断するな。」
頭らしい男が言った。
どうすればいい?どうすればうまく全員始末できる?
月が雲から出てきた。一人の男が月明かりを頼りにこっちに歩いてきた。
「あの殺し屋、どこにいやがる。こそこそ隠れやがって。」
荒い息をはきながらゆっくりと歩いている。由紀には気付いていないらしいが、すぐに気付かれてしまう。あともう少しで気付かれるとういう距離になると由紀は男の首を風の刃ではねた。
返り血が少女の顔に飛び散る。
全員が振り向いた。紺色のジャケット姿の少女を見つけた。
「あ、あいつか?」
男の一人が言った。
「バカいうな。あんな小娘が人を六人も殺すか?」
もう一人はそういうが、
「いや、そいつだ。」
頭が言った。そしてそれが彼の最後の言葉となった。由紀が片手を振ると体が真っ二つになって死んだ。
「お頭ーーーー!」
男たちが叫んだ。死体を見て嘆いた。が、嘆いている暇などなかった。そうしている間に三人が首をはねられたり体を真っ二つにされたりして死んだ。
「あと十三人。」
由紀は呟いた。男達が襲いかかってきた。手にはそれぞれ刃物を持っている。
「どおりゃあ!」
間一髪の所で由紀は高く後ろに跳んで大きな木の上に着陸した。実際由紀は自分の脚力では少ししか跳んでおらず、風を起こして体を吹き飛ばしたのだ。さらに二人が見えない刃で倒れた。
由紀は木から飛び降りながらジャケットの左袖からナイフを抜いた。殺し屋を前に山賊達は緊張気味だ。由紀は荒い息を吐いて堅い表情をしている。
由紀は一歩踏み出した。男達は踏み止まる。もう一歩踏み出す。
正面にいる若い男と目があった。男は由紀に襲いかかった。由紀は素早く反応しよけた。由紀の目が一瞬黄色く光り、男は風に吹き飛ばされた。周りにいる男達も強い風に少しひるんだ。
由紀は隙を逃さず、ナイフを持っていない手を振り上げ、風の刃で若い男を切り裂いた。
山賊達が一斉に襲いかかってきた。最初の一人をナイフでなんとか斬る。風で男達を吹き飛ばして間合いをとり風の刃で彼らを斬っていった。
残り一人。由紀はさらに緊張している。この男は初めから今まで余裕の表情で、由紀はなんとなく自分よりもずっとうわてなのではと思っていた。
「お嬢ちゃん、なかなかだね。」
男は言った。五十代程の男だ。普通の表情をしている。
「だがまだまだ甘いな。こいつらは戦闘訓練など全く受けていないから良かったが。」
「あなたは誰です?」
由紀は訊いた。
「わしか?ただのじじいだ。」
そんなことは見れば分かると由紀は思った。
「攻撃してこないんですね。」
由紀が言う。
「焦ってはならん。」
二人は円を描くように歩き始めた。
由紀がつまずいて転びそうになった。男がナイフを片手に襲いかかってきた。由紀は慌ててよけた。由紀はナイフに向かって右の手のひらを向けた。手のひらから空気のたまのようなものが発射されナイフは弾きとばされて遠くに飛んでいった。
さらに片手をふって空気のたまを投げ、それは男の脇腹にあたった。男はひるんだ。
あれは相当痛いだろう。ボールが当たったようなものだ。ボールよりも威力はあるだろうが。
もう一発空気のたまを男に向けて投げた。たまは男の頭を砕いた。
「死んじゃった・・・・・・・・・」
由紀は呟いた。しばらく呆然としていたが、すぐに我に返ってかぶりを振った。空は星がまたたいている。
風使いは自然の風と心を通いあわせたり、風を読んだりすることができる。風はのんびりと穏やかに吹いていた。由紀は雪谷を目指して歩いた。
<解説>
長いですね、はい。
2006年12月 3日
旅人放浪記 第十六話 雪谷
ビブロストに春が訪れた。楽しそうに歩く人々(この小説では人とは人間だけを指す事もあるがこの場合は人間以外の種族も含める)の中には由紀もいる。彼女は後にしてきた故郷の春を思い出してしまい、ホームシックの念にかられた。
2006年7月28日
旅人放浪記 キャラクター、用語解説
まずはキャラクター紹介
メインキャラクター
増田由紀(ますだゆき)
名前の由来 増田はそういう姓をどこかで見たことがあるから。由紀は雪から。
年齢 十四か十五歳くらい。
設定 人間の少女だが風使い。運命の風使い。小学校の中学年位の時に自分の風を起こせる特殊な能力に気づいた。命を狙われ周りの人を巻き添いにしない為に失踪した。昔失踪した父とビブロストと暮らしている。どこにでもいそうな中学生だが故郷や大切な人と別れる事を決意するあたりを見ると強さも持っているようだ。
ガルム
名前の由来 北欧神話の冥界の番犬の名前。恐れという意味があるらしい。
年齢 十四か十五歳くらい。
設定 半魔狼の少年。風使いを助ける魔狼。シグの幼馴染み。レンジャー第四隊員。北方魔狼族の族長の父と人間の母を持つ。族長の座を狙った叔父に家族、親戚を殺され氏族の元を離れた。ややぶっきらぼうなところがある。光弾使い。
コルビ
名前の由来 ラテン語でカラスという意味。確か複数形だったような気がする。(自信がない)
年齢 5149歳。
設定 年をくっているが体は若い妙齢の美しい女性。青ざめたように白い肌をしていて額には紅い石がある。恐らく超人族の血をひくと思われるが疑わしい。謎に包まれた過去を持つ。レンジャー第四隊指揮官。闇の魔術師でグレーの光を出して攻撃または防御したり飛行したりカラスに変身したり(大きさは本人の意志で自由に変えられる)ヒーリングしたりといろんな事ができる。オリバートの喫茶店ではガルムも言っているように怪しい雰囲気で陰気と言われる事もあるらしいが感情を表に出さないだけのようにも思える。実は優しい所もある。(泣いている由紀の背中をさするなど)呼び名はカラス。
シグ
名前の由来 元々はシアという名前になる予定だったが発音しにくい気もしたのでシグにした。意味は特になし。
年齢 十四か十五歳くらい。
設定 レンジャー第四隊員。火の悪魔の父と人間の母の娘でリリという姉がいる。ガルムの幼馴染み。生まれた国が火の悪魔によって滅ぼされ姉とともに北方魔狼族の元にやってきた。ガルムの叔父に姉を殺され更に襲いかかられて北方魔狼族の元を離れた。炎使い。背中に大きなコウモリのような翼があり先が矢印のようになった尻尾も生えていて飛ぶことができる。からかいや冷やかしをよく言い、明るい性格。
ファルコン
名前の由来 英語で隼と言う意味。(多分)
年齢 十五か十六歳くらい。
設定 隼族の少年。生まれた国が大規模な噴火にのみこまれた。その国の王子様。テレポーター。隼の頭と足、紫色の羽を持つ。馬術、剣術に長ける。キールという愛馬で旅をする。性格は穏やかな好青年のような感じ。レンジャー第四隊員。
その他のキャラクター
レンジャーの大ボス
まだ登場していないのでレンジャーの大ボスだということ以外分からない。
由紀の母
年齢 中年。
設定 イラストレーター。由紀の母親。由紀と二人暮らしだったが由紀が失踪してからは恐らく一人暮らし。
霧島美紀(きりしまみき)
名前の由来 聞いたことのある名前をたまたま思いついた。
年齢 14歳か15歳。
設定 由紀の同級生で親友。言葉遣いがとても丁寧。
山崎赤音(やまざきあかね)
名前の由来 知合いの名前を寄せ集めた。
年齢 14歳か15歳。
設定 由紀の同級生で親友。
沙月(さつき)
名前の由来 5月。
年齢 14歳か15歳。
設定 由紀の同級生。
周(しゅう)
名前の由来 どっかで聞いたことがある名前だから。
年齢 14か15歳。
設定 由紀の同級生。涼、健太と仲がいい。
涼(りょう)
名前の由来 どっかで聞いたことがある名前だから。
年齢 14か15歳。
設定 由紀の同級生。周、健太と仲がいい。
健太(けんた)
名前の由来 よくある名前。
年齢 14か15歳。
設定 由紀の同級生。周、涼と仲がいい。
長(おさ)
名前の由来 特になし。
年齢 三十代程。
設定 ビブロストの長。
オリバート
名前の由来 オリファントをオリバートと聞き間違えた。
年齢 不明。(多分中年と思われる)
設定 ビブロストの喫茶店の店長。
エイヴァン
名前の由来 聞いたことのある名前だから。
年齢 不明。
設定 ガルムの父親で北方魔狼族の族長。ガルムが十歳の時に族長の地位を狙った弟のインフェルノに噛み殺された。
インフェルノ
名前の由来 地獄と言う意味。(多分)
年齢 不明。
設定 ガルムの叔父。エイヴァンの弟。ガルムが十歳の頃族長の地位を狙ってガルムとガルムの母を除いて親戚を全て噛み殺した。
ガルムの母
年齢 不明。(中年と思われる)
設定 人間。ガルムの母親。インフェルノが夫であるエイヴァンおよび親戚を殺した時に自殺した。
リリ
名前の由来 特になし。
年齢 不明。シグよりは年上だった。
設定 シグの姉。インフェルノに噛み殺された。
ケスト
名前の由来 どっかで聞いた事がある。
年齢 不明
設定 新聞やテレビでは鳶の斬殺鬼と呼ばれていて正体はよくわからないが噂によると邪神らしい。鳶に変身することができる。人間界を滅ぼすのは彼だと言われている。
用語解説
地名
星山村(ほしやまむら)
人間界にある人口の少ない村。由紀の故郷。馬の村と言われている。
ビブロスト
人間界にあるが人間界に住む人間のほとんどはその存在を知らず、足を踏み入れる事もない。人間界と魔界を行き来するのにはビブロストはなくてはならない場所。ワープホールと呼ばれる人間界と魔界をつなぐ出入口がここにしかないと言われているからだ。ビブロストという名前は北欧神話で人間界と天界をつなぐ虹の事をビブロストと呼ぶ。
人間界
主に人間が住む場所。そこに人間以外の特殊能力を持つ者はほとんど住んでおらず、住んでいても正体がばれないようにするか、人目につかないように暮らしている。
魔界
人間も住んでいるがそれ以外の妖怪や悪魔などいろいろな種族が住む場所。
光の世界
人間、超人族、天使、その他の善良な者が住む場所。と言っても、堕落した者も中にはいる。
闇の世界
悪魔、凶暴な類の妖怪など邪悪な生き物が住む場所。闇の世界の生き物は闇の世界の外には出れないが、誤って闇の世界に入り込んだ者などをとり入れたりした場合は別。
特殊能力関連の用語
光の魔術師
光の力の魔術を操る魔術師。正義の対象とされ、邪悪さとはあまり縁がない。
闇の魔術師
闇の力の魔術を操る魔術師。悪の対象とされ、邪悪な力といわれている。
光弾使い(こうだんつかい)
光の弾を出し、操る者を指す。この光の弾は破壊力がある。
炎使い(ほのおつかい)
炎を出し、操る者の事を指す。
種族
人間
これは説明しなくてもわかるな。人間界、光の世界に住んでいる。
魔狼
普通の狼とは異なり体が大きく、人間の姿になることもできる。ただし、人間の姿をしていても狼のような尻尾が生えているのでそれで見分けがつく。人間の中に一緒にいても違和感はないだろう。
悪魔
説明しなくてもわかるけどいろんな種類の悪魔がいる。基本的に闇の世界にいるけど光の世界にもいる。
天使
説明しなくてもわかる。光の世界に住んでいる。
超人族
文字通り超人みたいな人達。背が高くて外見はとても美しく肉体的にも精神的にも人間より遥かにたくましい。野生動物よりも優れた五感と第六感を持つ。不老不死の命を持つが誰かに殺されたり自殺したりした場合は別。(とにかく美形な人達と言ったところだ)
作者エラノールからの言葉
あー疲れた。多分これで以上だと思うよ。ところでまだ登場していないキャラクターがいるし明らかになっていない事もまだあります。まだまだ未熟な作品ですが読んでいただけると嬉しいです。よくわからないお話「旅人達の日常」をかいてみました。興味のある方は読んでみてください。
★旅人達の日常★
エラ ねえーみんなー、今ストーリー考えてたんだけど・・・あれ?コルビは?さっきまで瞑想してたじゃん。
ガルム 彼氏とデートだとかなんとか言って有頂天になってたぜ。
シグ 有頂天なんてあの人にぜんぜん似合ってなかったけど芝居だったのかなあ。コルビの笑顔なんて滅多に見ないけどさっきは例外だった・・・あ、そこにいた。
コルビ ♪ー♪〜♪〜♪ー(←満面の笑み)
ガルム いっつも無表情の奴がキモいぞ。
エラ わかったからもう。で、この話のストーリーなんだけどここに書いたとおりだからちゃんとやってね。そんなに難しくないと思うけど。
コルビ もうやってるわよー?これでいいのお?
由紀 なんか変だなあ。なにが変なんだと思う?
ガルム そいつが有頂天になって満面の笑みなのが変なのに決まってるだろうが!
コルビ ひどーい。
シグ 誰かこいつを止めろ!
ファルコン 彼氏を連れてきたら?
エラ そんな事したらどうなるかわらないよ。
由紀 その彼氏から急用ができたから会えなくなったって電話が今あったよコルビ。
コルビ △■※×◎■☆◯○
由紀 あれ?壊れちゃった。どうしよう、頭叩いたら治るかな?
ガルム お前は呑気だな、由紀。
由紀 頭叩いたら治ると思う?
シグ 治らないに一票。
コルビ ーーー〜〜ーー0〜0
ファルコン 無茶苦茶だよエラノール。これどういう意味?
エラ 要は壊れちゃったってこと。仕方ないから病院に連れて行こう。縛り上げるの手伝って。
せっせと縛り上げる一同。
コルビ 何して遊ぶのお?ねーねー。
エラ 一緒に病院行こうね。お願いだからいい子にしてるんだよ。
コルビ やだー。病院嫌いなのに。
シグ ・・・気持ち悪い。
コルビ やだあ、放してよお、病院やだー、えーん。
由紀 吐いてきていい?
ガルム 行ってこいよ。
解説 どういう訳か壊れてしまったコルビは精神病院にしばらく入院したらしいです。重傷だったらしく治るのに大分かかりました。ちゃんちゃん。
エラ はーいお疲れー。
コルビ なんで私がこんな事しなきゃいけないのよ?
エラ 一本つけるから。
コルビ それならいいわ。
シグ なんかマジで吐きそうになったんだけど・・・って、酒飲むのに夢中で聞いてないじゃん。
由紀 そのセリフは聞いてない方がいいと思うよ。疲れたから寝よう。
<解説>
よくわからない話でしたね、はい。本編ではまだ語られていませんがコルビはお酒が大好きなんです。
2006年7月 1日
旅人放浪記 第十五話戦闘
コルビは森の中にいる何かを追いかけて走っていた。その速度はとにかく速い。途中で立ち止まり辺りを見回した。そしてある一点を睨んだ。
「ははは・・・・ご苦労さん。君もこりないねえ。」
聞き覚えのある不気味な男の声。コルビの前に茶髪で素晴らしい美貌を持ち上品な服を着た不気味な冷笑を浮かべる若い男が現れた。
「ケスト・・・」
コルビが呟いた。前は真っ黒だった目は今は紫と言っていい。
「いくら君が第四隊指揮官でも俺は止められんぞ・・・分かって後を追っかけてきたのか、呆れるよ・・・」
ケストが呟くように言う。
「メトルイ アルカメン サラクス」
コルビが呪文を唱えながら片手を上げて振り下ろすとむちのようなグレーの光がケストに襲いかかったが、ケストの目の前に来たところで消えた。ケストは大きな岩を魔法で浮遊させて投げつけたがコルビはそれを魔法ですり抜けてケストに向かって飛行しながら手できるような仕草をした。ケストはバックステップでよけた。後ろの木が一本切り倒されただけだった。
ケストは空中にいるコルビに向かって紫の光を何個も投げつけ、コルビは右へ左へよけたりグレーの光で防いだりした。グレーの光が一発ケストに当たったがケストは少しひるんだだけであまり効果はなかった。コルビは舌打ちして体の前で腕を交差させて開くと横長のグレーの光がケストめがけて飛んでいった。それはケストの胴体をすっぽり包み込んで身動きをできなくしたががケストの抵抗のせいでそれはすぐに壊れてしまった。
この戦闘は一瞬の早業だった。魔術というのは扱いにくいものでこれだけ素早くしようと思うと腕がたたないとまず無理だ。ケストは急に突撃した。コルビは素早く横の方に移動しながら片手を外側に振ってグレーの光を投げたがやはり目が紫のケストにもたらす効果は少ない。コルビは両手でグレーの光線を出しケストは紫の光線を出した。両方の光線がぶつかり合い互いに押し合ったがこれでは勝負がつかないと悟り光線を出すのをやめた。ケストはめくらましの光を出しその光がおさまった頃には姿を消していた。
コルビは尖った石の欠片を拾って握りしめた。血がにじんだがその傷は一瞬で治った。コルビはその様子をじっと見つめた。不死身のわが身を確かめるように。
戦場後と化した森には一人の旅人だけが残された。
<解説>
彼女は不死身なのです。どうにかしてケストを止めようとしますが彼は日々強くなっていってるので時が経てば経つ程それは難しくなっていくわけです。
2006年6月 4日
旅人放浪記 第十四話旅路
「じゃあな。」
「ばいばい。」
ガルムとファルコンは別れた。
若葉が茂る山の中に薄い水色の防水パーカー姿のシグがいる。翼と尻尾の様子や表情から推して何かを警戒しているようだ。
不意に何かに気づいて翼と脚力を使って地面から数メートル飛び上がった。隣の茂みから鉤爪のついた大きな野獣のような手が現れ今まで彼女が立っていた地面をえぐった。シグのはいている黒いズボンが少し裂けた。
「‘‘外に出られるのはほんの一握りの奴らだけ’’?一握りってどのくらいなのさ?!」
大きな手の持ち主は熊と狼を掛け合わせたような野獣だ。とてつもなく大きい。シグはそいつを大きく迂回しながら飛んで死角にまわろうとした。少し無理があったかもしれないが隙を突くことはできそうだ。シグは片手をさっと振り刃のような炎を投げた。それはざしゅっと野獣を切り裂いた。野獣はうなり声をあげた。さらに手から火炎放射のように炎を出してとどめをさした。野獣はあぶり殺された。
シグはため息をついてズボンを眺めてから肩にかけていたおおきな肩掛けバッグからジーンズを取り出して裂けたズボンとはきかえた。それからシグは怪しい事はないか偵察した。
広大な草原の中でもうっそうと茂る森に近い場所にコルビが座り込んで髪を切っている。彼女の黒髪は肩に少しかかるくらいの長さになっている。いつもの黒い長袖長ズボンにフードつきの黒いマント姿だ。きれいな夕日があたりを照らしていた。コルビはハサミと手鏡をしまい、エメラルドグリーンの目を細くしながら夕日を見て、
「太陽が紅い・・・血が流されたのね。」
と呟いた。超人族の血を引く者特有の野生動物よりも優れた第六感だ。コルビは急に誰かに見られているような気がした。立ち上がって周りを警戒し、脇の森をじっと睨んだ。そこには何かがいた。
<解説>
久しぶりの更新でした。第四隊のみなさん、仕事中ですね。第六感と五感についてですがコルビは超人族の血を引くため野生動物以上に優れていて夜でも目がきき、ガルムは狼並で夜でも目がきき、ファルコン、シグは普通かそれ以上です。
2006年5月 4日
旅人放浪記(ガルム放浪記のタイトルを変更) 第十三話混血隊
明るい光が差し込む森がある。綺麗な花が満開の桜の木の下に一人の少年がいる。十代半ばかわずかに下。整った精悍な顔つきに細い体をしていて短い黒髪に銀色の目を持つ。クリーム色の長ズボンにねずみ色の半袖Tシャツの上から黒いジャケットを着ている。荷物を下ろして座っている。
そこに馬の蹄の音が近づいてきた。カッカッカッカっと走っているような足音だ。少年は音のする方へ振り返った。現れたのは荷物を積んだ茶色い馬に跨り大きなフードつきの白いローブを着た十代半ば程の少年。隼のような足にくちばしのある隼のような頭。紫の羽がびっしりと生えている。西洋風の愛用の剣と鳥の頭のような形の兜がぶら下がっている。
「ガルム、ずいぶんと探したよ。」
馬に跨る旅人が言う。
「探したってどういう意味だよファルコン。」
ガルムと呼ばれた少年がファルコンという名前らしい少年にぶっきらぼうに言う。ぶっきらぼうに返したガルムとは反対にファルコンには穏やかな好青年のような雰囲気がある。元々彼は穏やかな性格だ。
「二月頃にコルビからガルムと適当に打ち合わせしろって指示があってね。」
馬から降りながら言う。それから鞍と荷物を下ろし始めた。
「それでずっと探してたのさ。シグとはもう打ち合わせはしたよ。相変わらずからかいやら冷やかしやらが好きなんだね、彼女は。」
いつもの穏やかな口調で言う。ファルコンの姿が急に消え、消えると同時にガルムの隣に現れた。テレポートだ。彼はテレポーターなのだ。彼は十歳になるかならないか位の頃、彼の国は大規模な噴火に呑み込まれた。彼はその国の王子様だった。その国は隼族の国だった。隼族とは隼の妖怪と人間の血が混ざった混血の種族だ。その国ではテレポーターの彼だけが生き残った。彼はテレポートだけでなく剣術や馬術にも長けている。
ガルムとコルビ、それにシグとファルコンの四人はレンジャーと呼ばれる秘密裏に治安を守る組織だ。その存在を知る人物はほとんどいない。第四隊までありガルム達は第四隊だ。他の隊のレンジャーと顔を合わせる事は滅多にないし普段メンバー達は一人で旅をしているため同じ隊の者ともあまり会わない。一つ一つの隊にその隊を指揮する指揮官がいて、その上に四つの隊全てをまとめるいわば大ボスのような存在の一人の人物がいる。第四隊指揮官はコルビだ。ガルム達第四隊は通称「混血隊」と呼ばれている。理由は言うまでもなく全員が混血だからだ。コルビにはおそらく超人族の血が混ざっているだろうがそれすらも疑わしい。超人族はとても美しい不老不死の種族だ。明るく優しくて賢明で強い体を持っている。猛暑も極寒も身にこたえない。だがコルビは不老不死だが不死身でもある。どんな傷でも瞬時に再生する。毒の類もあまり受け付けない。
「僕はあの国で派手にやってきた(殺ってきたと言うべきか)からあそこはだいたい片付いたかな。」
ファルコンが言う。
「じゃあそういう事で打ち合わせは終わりだな。この頃物騒なせいか戦闘が多いな。」
ガルムが言う。
「ところでさ、普段他の隊員と距離がものすごく離れてるのによく一つの隊が成り立つなって思った事ないかい?僕達の指揮官はテレパシーが使えるからいいかもしれないけど。」
ファルコンが言う。
「いくらテレパシーが使えてもあまり役に立たねえよ。ある程度離れると使えなくなる。範囲がかなり限られてるそうだ。」
ガルムが言う。
「不便だねえ。それにあまり会わないのにこれだけ仲良しになるのも不思議だよね。」
ファルコンが世間話をするような口調で言う。
「そうだな。俺とシグは幼馴染みだけど他の奴ともすごく親しいのは確かに不思議だな。あまり会わないのに。」
二人が合流する何日か前にコルビはビブロストを出た。
「ばいばーい。」
由紀が言う。コルビは背中を向けて歩き去りながら軽く片手を上げた。
<解説>
ガルム放浪記のタイトルが旅人放浪記に変わりました。第一話の時に述べたようにガルム放浪記っていうのは仮タイトルのようなもので変わる場合があります。主役は一体誰かと言うと主役はメインキャラの五人です。(由紀、ガルム、コルビ、シグ、ファルコンの五人)
2006年4月16日
ガルム放浪記 第十二話ビブロストにて
由紀に会わせたい人物とは・・・・
次の日、由紀は会わせたい人物のもとに案内された。案内された部屋のドアを開けるとコルビがある男と話していた。四十代程の男だ。コルビは自分ははずすと言って出ていった。
「由紀、だな。」
男が言う。
「はい、でも・・・あなたは誰ですか?」
由紀が訊いた。男はもどかしそうに口ごもった後
「私は、お前の父親だ。こうなるのをずっと前から分かっていたのに・・・・・すまない。」
由紀は絶句した。父の事は母からちらっと聞いた事があるしアルバムをちらっと見た事もある。由紀の生まれた日に失踪したという。まさか会う日が来るとは夢にも思っていなかった。かと言って別に父に会う事を期待していたわけでもない。
「私の、お父さん、ですか?」
由紀が言う。
「ああ」
男が頷きながら言う。
「私が世界を救う風使いだという事を知っていたんですか?」
由紀が訊き男が頷く。男、つまり由紀の父の話によると由紀は父の所に引き取られそこで風使いとしての技術やその他必要な事を教えられるという。
「そばにいるのが苦になるようなら外に行ってもいいぞ。」
父が言う。
「いえ、そんな事はありませんよ。」
由紀はこの人と仲良くなりたいとなんとなく思っていた。慣れ親しんだなにもかもから引き離されたからだろうか。
それから父は由紀の風使いの能力の訓練を始めた。彼もまた風使いなのだ。
ひゅ!ざしゅ!
由紀が風の刃(風使いの技の一つ。風で何でも切り裂いてしまう技)で遠くの木の枝を真っ二つにした。それから何発か繰り出し何発か当たり何発かはずれた。
「良い素質があるみたいね。」
コルビが離れた所で見ている由紀の父に話しかけた。
「ああ、練習すればもっとうまくなるだろう。」
由紀の父が言う。
「他の戦闘技術は教えるの?」
コルビが尋ねた。
「ああもちろん。風使いの技を使うのは旅ではなるべく避けた方がいいからな。」
由紀の父が言う。
「やりましたよ。」
由紀が言う。
「じゃあ次は風の強さの調節を教えよう。」
父が由紀に教える。コルビは離れた場所で瞑想を始めた。
<解説>
これから由紀の修行が始まりますね。増田家に父がいない理由が明らかに。ビブロストという名前は北欧神話の人間界と神の世界をつなぐ虹の架け橋の名前です。
2006年4月 4日
ガルム放浪記 第十一話風使い到着
カラスことコルビに連れられて風使い由紀が到着する
次の日、二人は出発した。
「ばいばーい、ファルコン、シグちゃん。」
赤音が言う。
「ばいばい。」
「さよなら。」
シグとファルコンが言う。二人は去って行った。(一頭、つまりキールももちろん含めて)
さて、その頃
「たく、もっと通りやすい道作れっつの。」
そうぼやきながら切り立った崖の階段を登る一人の少年がいる。十代の半ば程かそれより下で大きな銀色の目に整った精悍な顔つきをしている。クリーム色のズボンにねずみ色の半袖Tシャツの上から黒いジャケットを着ている。背中には重たそうな、でも邪魔にならない程度の大きさの旅荷物を背負っている。少年、つまりガルムはしばらく登っていくと踊り場に着いた。洞窟の入口がある。階段はさらに上へと延びている。ガルムは洞窟に数歩入った。少したつと黒い光が渦巻いた円のようなものが現れた。
「やっぱりな・・・」
ガルムが呟いた。これはワープホールと呼ばれる魔界への入口だ。
山の中の道を一台のバイクが走っている。積もってはいないが辺りには雪が舞っている。でも三月かもしくは四月頃だ。運転手は十代半ば程かそれより下の少女だ。短い黒髪にベージュの前に小さな鍔がついた帽子にゴーグルとグローブをして黒い長ズボンにベルトを締めフードつきのジャンバーを着ている。バイクの脇を真っ黒な長袖長ズボンに黒いフードつきのマントを着た美しい背の高い妙齢の女性が飛行している。エメラルドグリーンの目を持ち長い黒髪を後ろでまとめてフードを被っている。
「まだなの?コルビ。」
バイクの運転手が女性に訊いた。
「焦らないで由紀。本当にもうすぐよ。そろそろあんたにも見える距離じゃないかしら。」
コルビと呼ばれた女性が答えた。
「だってコルビは昨日かおとつい位から見えてきたなんて言うんだもん。」
由紀と呼ばれた運転手が言う。
「私の五感は野生動物よりも優れてるって言わなかったっけ。第六感もね。」
コルビが言う。
「言った。」
と由紀。
「あ」
由紀が言い、バイクを停止させた。崖の下には緑に囲まれた集落があった。
「あれだね。」
「ええ。」
そう言葉を交わして再び走り出した。
二人は集落の入口にある詰所で審査官からいくつか簡単な質問をされから集落に入った。入ってしばらく歩いていると何人かのがっしりした体型の大きな男達が近づいてきた。
「お前の名は?」
「増田由紀、です。」
男の一人に訊かれ、由紀が驚きながら答える。
「まちがえないな?」
男がコルビに訊いた。
「ええ。」
コルビが答える。
「ついてこい。」
由紀とコルビは言われるままに男達についていった。しばらく歩くと大きな屋敷があった。この集落、つまりビブロストの長の屋敷だという。案内された書斎のような部屋の奥には三十代程の男が何か書き物をしていた。白くて長い服をまとっている。
「会えて嬉しい。それとカラス、よく連れてきてくれた。コルビと言ったっけ?」
「はい、長。」
コルビは長と呼ばれる男に言う。
「増田由紀と言ったな、よく来てくれた。」
男は由紀と同じような茶色い目をしていた。
「すでにケストに一度襲われた事は聞いた。闇の世界の生き物は闇の世界の外にでることはできないが、ケストと、ほんの一握りの闇の世界の外の生き物の血が混じった者は別だがな。さもなければ世界はとっくに滅んでいる。」
長が言う。
「なぜ、私をここに?」
由紀がたずねた。
「風使いとして学ぶ事がある。」
その日の晩は長の舘に泊まる事になった。
案内された部屋でくつろぐ二人。
「え?知らなかった。」
由紀はコルビに自分達は秘密裏に治安を守る団体だという事を知らされた。コルビとガルム、それとあと二人仲間がいるという。ちなみにコルビがリーダーだ。その事を知るのはごく少数の者だけだ。
「絶対秘密にしといてね。」
コルビに言われ。
「うん。」
「あ、それとあなたは命を狙われてるからここでしばらくかくまわれる事になったのよ。」
「あ、えっと・・・そうか、私は世界を救う風使いだもんね。でも闇の世界の連中って外にでられないんじゃまかったっけ?」
コルビと由紀がやりとりする。
「ケストは例外だし、闇の世界に迷い込んできた奴を取り入れたりもするわ。」
明日由紀に会わせたい人物がいるらしい。それは由紀も知っている人物で・・・・
主題詞
Belive in dream earth
あてもなくさまよい たどり着いたこの地
時は流れ全て過ぎても
冷たい雨に打たれながら目指す地
I belive in that earth
旅は続きそして過ぎて行く
belive in dream earth
どこにいてもそこにある
信じる場所がdream earth
<解説>
長いですね。前回解説するの忘れてましたがファルコンは英語で隼という意味です。シグというのは意味とかは考えてつけられた名前じゃありませんが最初はシアという名前になる予定だったんですがなんか発音しにくいのでシグにしました。今回の主題詞はガルムやコルビやシグやファルコンの旅のテーマのつもりです。まあ、一番旅人歴が長いのはコルビさんですけど。本人も自分の過去を誰にも言おうとしないので正確に何年旅人してるのかは不明ですしなぜ旅人になったのかは分かりません。
2006年3月28日
ガルム放浪記 第十話馬術大会
その頃星山村ではショッキングな由紀の失踪事件は誰もが知っていた。小、中学校は休みだった。星山村の一大行事馬術大会が行われるためだ。星山村は馬の村と言われている。そんな中一人の旅人がやってきた。旅人は十代半ば程の少年だ。茶色い馬に乗り白いローブを着て鳥の頭のような形の兜をかぶっていて顔が見えない。手には手袋をしている。かなり変な格好の旅人だ。
「あ、ファルコン!」
旅人に話しかけた十代の半ばかそれより下の一人の少女。ポニーテールの黒い髪に黄色いコートを着ている。彼女も旅人で少し前からこの村に来ている。大きな肩掛けバッグを肩にかけていた。
「やあ、シグ。」
ファルコンと呼ばれた旅人が言う。あの少女はシグという名前らしい。
「キール元気にしてた?」
シグはファルコンの乗る馬を触りながら言った。
「キールなら快調だよ。」
ファルコンが答えた。その日の晩、二人は宿屋に泊まった。
案内された部屋に入り、畳の床にシグは仰向けに寝っ転がった。ファルコンも座り込む。シグは黄色いコートの下には黒い長ズボンに薄い水色の防水パーカーを着ていた。その下には白い半袖Tシャツを着ている。先が矢印の形になっている尻尾が生えていて背中には大きなコウモリのような翼が生えていた。ファルコンの体には紫色の羽がびっしりと生え、頭は隼の頭をしていた。足も隼のような足をしている。白いローブの下にはアームガードとすね当てを着け、黒い長ズボンをはいてベージュの長袖のポロシャツに革製の茶色い胸当てを着けている。二人はしばらく休んでいた。二人とも魔界から来たのだ。
「あー気持ちいい。」
シグはファルコンに肩揉みしてもらっている。肩揉みが終わってから二人は楽しそうに会話していた。
「ほんとに危なかったよ。僕もうかつだなあ。」
ファルコンが言う。
「ほんとにうかつだね。そんなんでよく旅なんかできるよねえ。人のいいファルコンはかつがれたなあ?」
シグがいつものからかい口調で言う。
「ま、まあねえ。」
ファルコンが答える。しばらく会ってなくても親友は変わっていなかった。
次の日。つまり馬術大会の日、シグは沙月(沙月は由紀の同級生の女子)や周や赤音といろいろと会話をしていた。沙月や周や赤音はどこか寂しげでもあった。
「学力的には最低じゃねえか?」
周がシグに言う。
「あはは、あたしは旅人だから勉強はあんまりしないからなあ。」
シグがぎこちなく笑う。
「学校には行ってないの?」
沙月が言う。
「失礼な!行ったよ!」
遠くではファルコンが愛馬キールの世話をしている。白いローブは着ていないが兜はかぶっていた。
「あの旅人さんも馬術大会の出場が決まったんだってさ。」
沙月が言う。
「そうなの?」
赤音が言う。みんなが雑談をする中美紀は離れた所で失踪した親友と過ごした日々を思っていた。目を閉じればショートカットの短い黒髪の由紀ちゃんと呼んでいた幼馴染みの姿が見えた。美紀はかぶりをふった。由紀の事ばかり考えるのはやめよう。
そして馬術大会でファルコンは若いながらも見事な馬術を披露した。
「すごいですね。」
盛り上がる会場で美紀が言う。中学生達も盛り上がっている。退場する時退場門の前でキールは後ろ足立ちになっていなないた。会場は相変わらず盛り上がっていた。
宿屋でくつろぐ二人。
「君の幼馴染みは魔界の入口がビブロスト以外にあるかもしれないって言ってたね。」
ファルコンが言う。
「ガルムねえ。それを調べに行くってさ。心当たりがあるらしいよ。」
シグが言う。ビブロストとは魔界と人間界の境目と言われている集落だ。(もっと分かりやすく言えばオリバートの喫茶店がある集落)人間界の人間達のほとんどはビブロストの存在を知らない。知られては困るのだ。魔界が人間の手で冒されたりしては大変だ。人間界の人間というのは自分の見たものだけを知って育ち、自分達と違っていて、しかも未確認生物だと何でもかんでも無理に調べようとして捕獲しようとする。シグは翼と尻尾を見られて危うく捕まりそうになった事がある。
「もし別の所に入口があったりして、それで人間界の人間が入り込んだりしなきゃいいけど。」
ガルム本人は今どうしているのだろか。
<解説>
シグとファルコンも登場しメインキャラクターは全員そろいました。シグは前回の番外編旅人の過去で登場したシグと同一人物です。
2006年3月27日
ガルム放浪記 番外編 旅人の過去
俺はガルム、半魔狼だ。父は魔狼で母は人間。魔狼は普通大狼の姿が本当の姿で人間の姿が仮の姿だ。人間の姿でもふさふさの尻尾はついたままで消す事はできない。しかし、俺はその逆で人間の姿が本当の姿で尻尾もついたままではなく狼に変身した時だけ尻尾がある。
「わーい、ははは。」
シグが走るのを俺は追いかけていた。俺の父は北方魔狼族の族長だ。その時の俺はまだ氏族の所にいた。十歳だ。シグは火の悪魔の父と人間の母の間に生まれ、人間の国で生まれたが小さい頃に国が火の悪魔によって滅ぼされ、彼女と彼女の姉だけが生き残り、この部族のもとにやってきた。みんなは彼女たちを受け入れ、俺の父の保護下にある。だから仲がいい。
「おい、飛ぶなよ!卑怯だぞ!」
シグが飛び始めた。全く、飛べるのはおめえだけだっつの。
「やーい、やーい、悔しかったら飛んでみろ!」
飛べない者への侮辱か?俺は狼に変身した。銀色の目の白に黒い柄の体長2、5メートルの狼だ。飛び跳ねて捕まえようとしたが無理だった。もう少しだったのに。走り疲れて俺たちは休憩していた。
「もう少しだったのにね。」
「うるせえ。」
シグと俺の会話だ。と、父のいるテントが騒がしくなった。
「エイヴァン、族長は俺だ。なぜ分からない?」
「しつこいぞインフェルノ。」
エイヴァンとは父の名でインフェルノは父の弟の名だ。なにやってんだろう。
「何してるんだろう。」
シグも同じ事を思ってたらしい。それから母とリリさん(つまりシグの姉)の手伝いをしていた。
「ちょっと行ってくる。」
リリさんは父のいる方へ歩いて行った。それから少したって、
「ぎゃー!」
リリさんの悲鳴が聞こえ、途中でぷつりと消えた。何事かと周りの人が集まる。俺たちも集まった。そこには衝撃的な光景があった。なんと父がインフェルノにかみ殺されていたのだ。リリさんも同じ。
「お姉ちゃん、エイヴァンさん・・・」
シグが恐がっているよな、ショックを受けたような声で言う。俺はショックで口もきけなかった。インフェルノは周りを見渡し、今度は親戚を襲い始めた。俺は一人息子で兄弟はいない。そして親戚は次々奴に殺された。呆然とした。母は地面にへたり込んでいる。母はふらふらと立ち上がり、崖に向かって歩きだした。
「母さん、どこ行くんだよ?」
母は何も答えずに歩き続ける。ペースがだんだん速くなり、母が何を考えてるのか俺には分かった。
「やめろよ、母さん!」
母は俺の言葉など聞いていなかった。そして、飛び降りた。
「かあさーん!」
いくら叫んでも無駄だ。もう落ちてしまった。シグはインフェルノに襲われ、必死に炎で対抗していた。火の悪魔の娘であるシグは炎使いなのだ。シグまで行かせるわけにはいかない。俺は光弾を投げた。インフェルノに当たり、奴はひるんだ。
「逃げろ!」
俺が言い、シグは飛んで逃げ、俺は走った。逃げた先で俺たちは別れた。その後ある老爺に会った。あの人にはいろんな事を教わった。旅人になってから俺とシグは再会することになるのだった。再会した時は本当にびっくりした。だがこの話はここまでだ。
2006年3月12日
管理人紹介
言わずと知れた翼竜写真館の管理人エラノールを紹介します。
名前 エラノール
自称 竜、または写真家
年齢 ティーンエイジャーである事は確か
趣味 パソコン、映画観賞(お気に入りの映画はロードオブザリング、コンスタンティン、ヒダルゴ、キングダムオブヘヴンなど)テレビ
住所 不定(前は霧降り山脈にいたと思ったら今度は灰色山脈にいたり・・・今も灰色山脈とは別の場所にいる)
職業 無職
好きな芸能人 オーランド・ブルーム(最近の日本のタレントなどにはあまり興味がない)
<解説>
住所不定無職か、怪しいですね。オーリー好きな方は世界中にたくさんいるかと思います。かっこいいですよね?あの方。
2006年3月10日
ガルム放浪記 第九話野宿
その日の晩、三人は野宿をします。
由紀は走り続けた。転ばないように、それだけを考えて走った。謎の声は由紀に進む道を案内していた。由紀は人気のない山の中を走っていた。
「その先で右に。そこにいるわ。」
曲がると向こうの方に黒い服に黒いマントを着た長身の女性がいた。由紀は謎の声に言われるままに操縦した。バイクがとまり、ガルムが茂みから現れてバイクを支えてスタンドをかけた。
「ガルム・・・」
由紀はだるそうに言った。そして長身の女性はコルビである事に気がついた。
「コルビさん、だね。」
「ええ。さん付けしなくてもいいわ。」
「さっきまで聞こえた声、一体なんなの?」
由紀が不思議そうに訊いた。
「あれは私の声よ。テレパシーで話しかけたの。私が魔術師だって事も、ガルムが風使いを助ける魔狼で光弾使いだって事も話したでしょ。あと、あなたが運命の風使いだって事もね。あなただるそうね。」
由紀は心底だるそうな顔をしている。由紀の胸に悲しみがこみあげてきた。コルビは由紀を道の脇の砂利がひいてある空き地に引っ張った。由紀は力なくへたり込んで泣きだしてしまった。今までずっと我慢していたのだろう。コルビはそんな由紀の脇にしゃがんで慰めるように背中をさすった。コルビは陰気だが本当は優しいのだ。その様子をガルムはじっと見ていた。由紀はしばらく泣いて泣きやんだ後、精神的にも肉体的にも少し元気を取り戻した。
その晩、山の中で野営をしていた。
「ケストの手下だったんだ、校長先生。最近来た先生だけど。」
由紀が言う。焚き火の火が燃えている。
「ああ。ケストの奴ならだまして手下にする位、多分簡単だろう。闇の世界の奴らは闇の世界から出ることはできないから少しは安心だな。少しでも闇の世界の外の生き物の血が流れてれば別だがな。昨日会った巨大な蛇はほとんど闇の世界の生き物の血だけみたいだけど少しは他の血もあるらしいな。」
ガルムが言う。
「ところでさ、コルビ。私の家を出る時こうやって手をかざしてマントをひるがえしたのはなんか意味があるの?」
由紀はコルビに訊いた。コルビは未だにフードを被ったままだった。
「あれはあなたをヒーリングしたのよ。風邪ひいてたからね。きちんとやらなかったけど。」
コルビはそう言ってフードを外した。整った美しい顔だちできれいなエメラルドグリーンの目。明らかに異常なほど青ざめたように白い肌に額に赤い石がうめこんである。そんな彼女の特徴的な顔を由紀はじっと見ていた。コルビは整った顔だちだし足が長いしスタイルもいい。とても美しい女性だ。
「私は人間じゃないから。人間の血は一滴も流れてないわ。」
由紀の視線に気づいたコルビが言う。
「魔界とかに関係あるの?」
「ええ。」
一同はしばらく黙った。由紀はなんとなくだるそうだった。
「そういえばよ、お前、その・・・・・前から気になってたんだけど、お前一体何歳なんだ?たまに”あれは少し前、えっと百年か二百年程前”とか言うけど。」
沈黙をやぶってガルムが訊いた。コルビはちらりとガルムを見てから少し考え、
「5149歳よ。」
と答えた。由紀は目をぱちくりさせた。コルビは
「由紀の事ちゃんとヒーリングしなきゃいけないわね。」
と付け足した。そしてヒーリングを始めた。あのメトルイ アルカメン サラクスという呪文を唱えていた。ヒーリングが終わると由紀は急に眠くなってきた。ヒーリングが効いてきた証拠だという。由紀はあっという間に寝てしまった。コルビは由紀に自分のマントをかけてあげた。コルビの行動にガルムは大きな銀色の目をぱちくりさせた。
「世界の終わりが来てもマントはかさないのに。」
ガルムが驚いたように言う。
「たまにはいいかと思って。」
コルビはそう言って宙に浮いてあぐらをかいてポーズをとり瞑想を始めた。ガルムは寝た。
次の日、最初に目を覚ましたのはコルビだった。すぐにガルムも目を覚ます。由紀は寝ていた。二人とも軽く運動をしてガルムは拳銃の整備もした。ガルムは由紀を起こした。
「あ、おはよう。コルビ、マントありがとう。」
コルビはマントを受け取りすぐに着た。朝食を食べた後、ガルムがこんな事を言った。
「行かなきゃいけない所がある。気になる事もあるし、ここでお別れだ。」
ガルムが言う。
「そう。行ってらっしゃい。」
コルビが言う。
「ああ、行ってくる。そうだ、このバイクは由紀にやるよ。これから行く所に持っていくと壊れるか途中で乗り捨てる事になる。」
「え?あ、いいの?」
由紀が言う。
「そういえばあなた、バイクなんていつの間に手に入れたの?前会った時は持ってなかったのに。半年前だったかしら。」
コルビが言う。
「手に入れたのは半年前だ。じゃあな。」
ガルムは荷物を背負ってどこかへ歩いて行った。バイクの荷台にはゴーグルとグローブが残されていた。由紀はそれに気づき、コルビはわざとだろうと言う。由紀は帽子とガルムが置いていったゴーグルをはめた。コルビはカラスに変身した。二人は出発した。
<解説>
以上、第九話野宿でした。ここでコルビの年齢が明らかになります。あと、あることがまだ明らかになっていない・・・(本人のみぞ知る)
2006年2月26日
祝!今日のお話独立記念!
みなさん、今日のお話が独立しました。今日のお話改め翼竜図書館となりました。ここでは管理人エラノールの日常の下らない話や日頃考える事からエラの妄想小説までいろんな話をのせています。記念すべき第一作目はガルム放浪記スペシャルです。この頃こればっかりかよ、たまには理解しやすい話のせろって?まあ、そうだけど。これより前のお話は写真展示館の今日のお話をご覧ください。
ガルム放浪記 第七話旅人再び
風邪をひいてしまった由紀のもとにガルムが再び現れた。今度は彼の友達らしいコルビという陰気な女性も一緒だ。
次の日の朝、土曜日だ。由紀の母は由紀を起こしに行った。二階の由紀の部屋に近づいてきた所で、由紀のうめくような声を聴いた。驚いて部屋に急ぐと由紀はベットでもがいていた。
「どうしたの?」
由紀の母はそう話しかけたが由紀は確かに眠っている。もがいてうなりながら何かに怯えている様子だ。ときどき「いやだ」とか「やめて」と言っている。悪夢を見ているのだ。必死に悪夢からぬけだそうとするがうまくいかないようだ。由紀の母は自分の娘を起こすのに大分かかった。いや、由紀が自分で起きたのだ。
「うわあ!」
由紀はそう叫んで勢いよく上半身を起こした。荒い息をはいている。
「大丈夫?」
母は由紀に訊いた。由紀は頷くがだるそうな顔をしている。由紀は気持ち悪いと言ってトイレに急いだ。そしてまだ朝食は食べていないというのに吐いてしまった。熱を計ると高い熱をだしていた。
その頃ガルムとコルビはようやく星山村に着いた所だった。山の中だ。ガルムは妙な気配を感じバイクを停止させた。コルビもやはり同じで誰にも見られていないのを確認してカラスの姿からいつもの姿に戻った。
「変だな。何かいる。」
ガルムがそう言った瞬間巨大な蛇が地面から表れた。真っ先にコルビに襲いかかる。コルビは防御するように片手を振り、その手の動きに合わせてグレーの光が作りだされた。蛇は噛みつこうとしていたがグレーの光は壁のようにそれを拒んだ。(このグレーの光はすぐに消える)ガルムは片手に青色の光弾を作り蛇に投げた。蛇はあっさり死んでしまった。
「おみごと。光弾使い(こうだんつかい)さん。ところで由紀はもう安全じゃないわね。」
ガルムは光弾使いと呼ばれる光弾を使って戦う者の一人だ。彼の父は魔狼だからだ。
「闇の世界の奴ら、運命の風使いを先に始末する気か?」
ガルムが言う。
「彼女には一刻も早くここを立ち去ってもらわないと周りの人が危ないわ。」
コルビは抑揚のない声で言う。ガルム達は由紀の所へ急いだ。由紀の母と押し問答したがどうにか由紀と会うことができた。旅人達のただならぬ形相に母は内心驚いた。
「ガルム!」
由紀は大声を出した。
「こっちは俺の友達のコルビだ。彼女も旅人だ。」
コルビという女性は真っ黒な服に黒いフード付きのマントを着てマントを赤い、カラスのシルエットが描かれているまるいブローチで留めている。ベルトにはいくつかのポーチがついていた。再会の挨拶とコルビの紹介が済んだ後ガルムは人間界の破滅や魔界の事を話した。ついさっき出くわした蛇の事、そしてこの村を早く去らなければいけないことも。
「それじゃあ不安的中だね。本当にただの序章だった。ケストが来たのは。私は失踪しちゃいけないと思うけど・・・」
由紀が言う。
「確かにあなたは消えちゃいけないけど仕方ないわ。事が起こるのがかなり早かった。時間がないわ。」
それまで一言も喋らなかったコルビが言った。彼女の声にはなんとなく冷たく重い響きがあり抑揚がなかった。
旅人達はまた明日来ると言った。
「お大事にな。」
ガルムが言う。
「じゃあねガルム、コルビさん。」
コルビは由紀に向かってかざすように片手を動かしマントをひるがえした。指が出るタイプの黒い手袋が見えた。この動作には何かの意味があるのでは、と由紀は思った。旅人達は去っていった。
第八話出来事
病院に行った由紀。しかし、魔の手は意外な所にものびていて・・・
次の日、私は病院に行く事になった。私の母はイラストレーターだ。だがその日は仕事を休んで私を病院に連れていく事にしたのだ。私は黒いズボンにベルトを締め深緑の長袖Tシャツの上からジージャンを着てその上にジャンバーを着た。ベージュの小さい鍔つきの深い目の帽子をかぶっていた。外に出た時、家の前でバイクに跨りぼーっとしているガルムを目撃した。コルビという長身の陰気な女性はいない。
「ガルム・・・待ってたの?」
私はだるそうに言った。
「ああ、来るって言っただろ。病院にでも行くのかと思ってが。そのようだな。」
ガルムは黒い鍔つき帽を外してバイク用のヘルメットをかぶった。そしてどこかに走って行った。
病院(総合病院)で校長先生に会った。歯医者に行っていたという。
「いつも娘がお世話になっております。」
母が言う。
「増田さん、お大事に。」
と校長先生。
「はい。」
私はそれしか言えなかった。
「お気を、つけて。」
校長先生はそう言ってなぜか不気味な笑みを浮かべた。私は怖くなった。そう、悪夢で見たのとそっくりだ。思わず一歩後ずさった。と、突然
ピルルルルルー!
鳶の鳴き声、とてつもなく大きい、あたりに響きわたる位の大きな声だった。周りの人はなんだなんだときょきょろと周りを見ていた。だが私には分かった。奴が来る。
「由紀?」
母が言った。
「奴が、来た。」
私は蚊の鳴くような声で言った。校長先生は不気味な笑みを浮かべてじっと私を見ていた。大きな影が通り過ぎる。だが、上を見ても何もいない。校長先生はナイフを取り出した。戸惑う母と周りの人。突然こんな事が起こるなんて。そして、校長先生はゆっくり歩み寄って来た。私は後ずさる。母は更に戸惑った。
「お母さん、危ないよ。離れて。殺されるよ。」
私は喉の奥から絞るような声で言った。私はもはや母をあてにしていなかった。母は固まってしまった。その時、心の中から声が聞こえてきた。
メトルイ アルカメン サラクス
なにかの呪文だろうか。そう聞こえた。
「あなた、ここで死ぬ気?」
聞き覚えのある、女性の声だ。抑揚がない。
「死にたくなんかないよ。でも逃げられないよ。」
私は言う。更に迫ってくる校長先生。
「ケストの手下かしら。あなたを斬るつもりね。死にたくないのなら後ろにバイクがあるわ。そこに拳銃が入ってる。それを出して。」
私は後ろを見た。ガルムのバイクだとすぐ分かった。言われるままに鞄を開けて拳銃を出した。
「それで、どうするの?」
「撃つのよ。あっちを撃つか、こっちが斬られるかよ。死にたくないのなら引き金を引いて。」
少し抑揚があった。私はいやだった。でも、もうすぐそこまで校長先生は来ていた。私は拳銃を向けた。
ぱん!
「が!」
校長先生は倒れて苦しんだ。私は呆然と見た。
「ここにいたら、どうせまた何かに襲われるでしょ?」
声が言う。
「うん、多分。ていうか絶対に。」
母も周りの人も目を丸くして私を見ていた。拳銃で人を撃つなんて信じられないのだろう。
「今から言う通りにして。もう故郷とはお別れよ。いやなら別にいいけど。」
私はバイクに跨り言われるままに操縦した。私にはもうこれでさよならだと決心した。
「由紀ー!」
母は絶叫したが。由紀は行ってしまった。
私は走りつづけた。母や親しい友人達とはもうお別れだ。あまりにも突然過ぎた。
さよなら
主題詞 別れ
あの日走った小道
夕暮れの中泣きながら
溢れ出しそうな悲しみにひた走り続けた
悲しくて さみしくて 切なくて
あてのない思い抱え ただ迷ってた
別れの君の言葉 心で光る
未来になにがあるかなんて 知りもしないけれど
もう振り返らずに進んでいこう
過去を振り返らずに
懐かしい景色にむかって言う さよならと
<解説>
最後まで読んでくださった方(いや、長すぎて読む気にもなれない人が多いと思います)ありがとうごさいます。ガルム放浪記二話連続スペシャルでした。主題詞の別れはバイクに乗り消えてしまった由紀のテーマです。悲しみで一杯だけど、それでも前に向かって進もうとする、そんな感じです。