反田恭平 伝説の富山公演

反田恭平ピアノ・リサイタル2017全国縦断ツアー富山公演です。会場にはこのようなサイン入りボードが立て掛けてあり、否が応でも期待が膨らみます。

いわゆるプログラムⅠです。
最初のスクリャービンを弾き終えて、いや、良かったと思うのですが、ご本人はやや難しい顔をしながら袖に入って行かれたので何か不満だったのかもしれません。続くドビュッシーはもう、美しくて聞いていてとろけてしまいます。ここでもうがっちり会場は反田ペースです。次のシューマンは、普段興味もなくて聞いたこともないような曲でしたが、これをとても良い曲に聞かせるじゃあないですか!反田さんの手にかかると何か魔法のようです。
さて、後半。何ですか、このヘビーなプログラム!前半これだけ弾いたあと、マズルカにエチュード全曲ですよ!信じられない!!!あり得ない、これを全部いっぺんに弾いちゃうなんて!!!マズルカを弾き終えた頃には疲れじゃなくて不敵な笑みがこぼれ始めます。そうでしょうそうでしょう、会心の出来ですよ!で~、この後問題のエチュード全曲。もうこの頃には、この演奏会、終わってくれるな、いつまでも続いてくれと皆(たぶん)願っています。そして来ました、衝撃のラスト!革命!!!正確無比。でもミスタッチを出さない安全運転とは真逆のアクセル全開、怒涛の演奏です。こんなのレコード、CDでも聞いたことないよお。ツレアイはもう泣きそうになっている。
ブーニンのショパンコンクールを越えた。と思った瞬間でした。ブーニンのショパンコンクールを越えた。と思った瞬間でした。
反田さんは一つのコンサートをフルコースの料理に見立ててプログラムを組み立てるそうです。よおく分かりましたよ。そしてエチュードは全曲通して演奏してこそ価値があると言われたようですが、本当にその通りでした。全曲通して一つの作品だったのです。でも、普通の演奏家はこんな冒険しないよね。反田さんは自らそのような試練を自分に課して、決して楽をしたり逃げたりしないのです。尊敬致します。
さて、デザートのアンコール。
1.水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
2.献呈
という、コースが重けりゃデザートもどっさりでした。この本編の後に水の上は、相当にキツイと思いますよ。でも不敵な笑みがますますこぼれています。
本当にお疲れ様でした。ありがとう。

ツレアイはCDに加えて有料版プログラムにもサインしてもらっています。疲れていらっしゃるだろうに、何という鬼畜だ。管理人はブルーレイの発売をお願いしてみました。

ファンの握手に応えていますが、手のひらを反すことができなくなっています。コンサートがいかにヘビーだったか窺われます。

このような演奏会で、伝説の富山公演と名付けましたが、どうやら奇跡は全国各地で起こっているようです。

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